せぶんす・へぶんす・すくーるでいず
この物語は、エリキャロルー合同誌用の序章になります。
本編は誌面で!!(ぉ
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「――リオくん」
声が、聞こえた。柔らかなその声は耳朶に優しく届き、同時に肩も揺すられているみたいだけど一定のリズムで刻まれる動きは揺りかごのそれに似ていて、眠りからの覚醒を促すにはどうにも心許ない。どちらかというと睡魔を助長しそうな勢いだ。
「エリオくん、ほら起きてよ。遅刻しちゃうよ!」
再び声が聞こえる。今度のそれはやや慌てたような声音だ。おそらく第二段階に入ったのだろう、このまま放っておけば実力行使に出る恐れもありうる。だがしかしだ。僕も今日はもうちょっと惰眠を貪りたいところである。なにしろ昨日はフェイトさんが「ね、エリオ? これ、一緒に見ない?」とホラー映画のパッケージ片手にやってきて深夜の鑑賞大会が開かれたのである。しかしフェイトさんはなんでああいうの怖がるのに見たがるかなぁ?
ちなみにフェイトさんはキャロも誘おうとしていたみたいだけど、その頃にはすっかり寝入っていたそうだ。おかげで彼女の方は朝からバッチリ目が覚めている様子。とはいえ、付き合わされた僕の方はさすがにまだまだ寝足りない。おそらくリミットまではもう少し時間があるはずだ。だ、だからあともう五分だけ……
「もう、エリオくんってば……」
そんな僕の様子に、キャロは「しょうがないなぁ」と言った様子で、ひとつ溜息をつく。どうやら諦めてくれたようだ――なんて思っていたら、なぜか彼女の吐息が僕の顔へと吹きかけられる――なぜだろう、瞼を閉じているので正確には解らないが、かなりの至近距離にキャロが近寄っている気配がする。
そうして、小さく紡がれる少女の言葉。
「起きないと、キス……しちゃうぞ?」
「おはようキャロ、今日もいい天気だね?」
速攻で目が覚めた。眠気など完全に吹き飛び、慌てて僕は目の前に手を掲げる。するとなぜかそこには瞼を閉じたままこちらへ急接近しようとするキャロの顔があり、何とかそれを押し留めることには成功する。擬音で言うとバシッとかガシッて言葉がひたすらよく似合う状況だ。
「あれ? もうちょっと寝てても大丈夫だよ、エリオくん?」
「いや、もうホンット大丈夫だから! キャロのおかげですっかり目が覚めたから!」
完全にホールドしているというのに、それでも諦めずにじりじりとこちらへ顔を寄せてくるキャロ。なぜか日に日に膂力が強くなっており、いつか本気で僕の大事なものが奪われてしまうんじゃないだろうかと不安になってくる。それでも何とか今日も僕は迫り来るキャロを引き剥がし、距離を離すことに成功した。
「ぜぇはぁ……ま、前から言ってるけどそういう精神的に疲れる起こし方はやめようよキャロ!?」
一緒にお風呂に入ろうとしたり、ベッドに忍び込もうとしたことは機動六課時代にも幾度かはあったが、なぜだろう、この生活を始めてからというもの、なぜかキャロのスキンシップはやけに過度な代物へと変わっていった。通常ならば年齢を重ねるごとに恥じらいというものを覚えるはずなのだが――僕自身がそうである――キャロはどこにそれを置いてきてしまったのか、どうにも倫理的に危険極まりない領域にまでこういったふれあいを求めてくる。
キャロにしてみれば家族に対する対応でしかないのかもしれないが、僕だって生物学的には一応男でキャロは可愛らしい女の子なのだ。ついでに言うと血の繋がりだってない。もちろん、僕だってそんな気持ちは微塵もないが、こういう事を続けていれば間違いが起きないとも限らない――とキャロにはいままで何度も説き伏せているのだが。
「……エリオくん、も、もしかしてイヤだった? 私がこういう事するの、迷惑だった?」
本日もまたいつものようにキャロの涙目に迎撃されるのであった。もはや最近の朝の恒例行事と化してしまった感のあるやりとりではあるのだが、どうしてもこの女の子の涙目って奴には勝てる気がしない。これを出されるとさすがに強く言う事も出来ず、結局僕は言葉に詰まり、この件は有耶無耶にされてしまうのだ。フェミニストだとか女の子に弱すぎるとかよく揶揄されるがまったくもってその通りだと思う。でも、女の子には優しくするもんだしなぁ……。
「はぁ……解ったよ、それはもういいからキャロ。とりあえず、着替えたいから一度外に出てくれるかな?」
「………………」
諦めて肩を落としながらキャロに語りかける僕。けれどなぜかキャロはその場から動こうとはせずに、ニコニコと眩い笑顔を浮かべたまま沈黙を貫いている。なぜだろう、その笑顔からはとても嫌な予感しかしない。
「……あの、キャロ? 着替えたいんだけど……」
「お構いなくー」
そう言って、ニコニコ笑顔を全く崩さないキャロ。どうしよう、完全に動くつもりがないらしい。
ここで僕がとれる選択肢は、多くない。
まずキャロの存在を無視して着替える――申し訳ないが、僕にも羞恥心というものはある。
もしくはキャロを力尽くで退出させる――できるかぎり女の子を乱暴に扱うのは遠慮願いたいところである。
となると、僕がとるべき行動はもはや満足に残されていない。最終手段とも呼べる、いささか矜持的に問題がなくもない方法だが、このまま迷っていると本当に遅刻しかねない。
キャロはやはり笑みを絶やさぬまま梃子でも動かないといった様子だ。それを確認した僕は意を決して、誰にも聞こえない程の声量でボソッと小さく呟いた。それはキャロの耳にも届くことはなく、彼女もそんな僕の呟きに不思議そうに首を傾げるだけだ。
それほど僅かな呟き。誰も聞き届けることは出来ないはずのその一言を――あの人はバッチリ聞き取ってくれたようだ。
ドタドタと、扉の向こうの廊下を踏み抜かんばかりに駆ける音がする。その音は確実にこちらに向かってきており、キャロもそこでようやく僕が先程SOSを送ったことに気づいたようである。
「ま、まさかエリオくん!?」
「ふふふ、気づくのが遅かったねキャロ」
だが時既に遅し、キャロが慌てて扉を塞ごうとしたのと、向こう側から蝶番が弾け飛びかねない勢いで扉が押し開かれたのはほぼ同時であった。
「ふにゃあ!?」
迫り来る扉に正面から激突し、額を強打するキャロ。……うわぁ、いや、そこまでするつもりはなかったんだけど……キャロ、大丈夫かな?
悲鳴を上げるまもなく倒れ伏す彼女を尻目にそんなことを考える。なお、知らぬ間にキャロを打倒した犯人は扉を開けたままぜぇはぁと肩で息をしたまま、僕に向かって叫んでいた。
「エ、エ、エリオ! いま、『お母さん』って呼ばなかった!?」
本日はオフと言うことで、先程まで寝ていたのか――まぁ、昨日は一緒に夜更かししてしまったからだろうが――髪が纏まってないわ、パジャマのままだわで、とても他人様には見せられない状態のフェイトさんがそこにいた。
それにしても、さっきまで寝ていたのに、僕が小さく呟いた内容を聞き届けるとはさすがフェイトさんである。
「いえ、呼んでませんよ。それより、おはようございます、フェイトさん」
まぁこれは最終兵器かつ、僕もまだちょっと気恥ずかしいのでしばらくは気の所為で通させてもらうことにする。
それにしても……、
「あれぇ? ……おかしいなぁ、聞こえたんだけどなぁ?」
不思議そうな表情で首を捻るフェイトさん。恐ろしいまでに純粋だよなぁこの人。まぁ騙している僕がそれを指摘するのもどうかと思うので沈黙を保たせて頂きますが。
「あ、フェイトさん。ついでで悪いんですけど、キャロを連れてって貰えませんか?」
「ふに? キャロ? ……って、わぁっ!? キャロ、どうしてこんな所で寝てるの!?」
「ははは、ちょっと寝ぼけていたみたいですよ」
「うーん、キャロ。こんなところで寝てると風邪引いちゃうよ」
そう言って、キャロを担いでとぼとぼと帰っていくフェイトさん。どこまでも素直な貴方が大好きです。ちなみに犯人は貴方です。いやまぁ、僕も加害者なんだけど……あとでキャロには謝っておこう。うん。
とりあえず、これでようやく朝の静寂が僕の部屋に訪れた。当然だが、眠気など既に吹き飛んでいる。
「それじゃあ、今日も一日がんばろうかな」
一つ大きく伸びをして、壁に掛けられた服を見る。
そこには、クリーニングから返ってきたばかりのザンクト・ヒルデ魔法学院の制服が掛かっていた。
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機動六課が解散して、半年が経とうとしていた。
あれから僕たちの暮らしは当初考えていたものより、随分と穏やかな代物になっていた。
急いで一人前になるんじゃなくて、少し遠回りになってもちょっとずつ家族になれるように。
六課の人達から与えられたそんなアドバイスもあって、僕は時空管理局の仕事に就くのではなく、聖王協会系列の学園にキャロと一緒に通う事を選んだ。
僕たちが選んだその道は、思いのほか部隊のみんなにも受け入れられ、各関係者に様々な影響を与えた。
その一つが、僕たちとフェイトさんの同居という形だ。
機動六課を卒業してから、僕たちは保護責任者と被保護者という形ではあるが、ひとつの家族としてミッドチルダの近郊に借りた家にみんなで住むことになったのだ。
仕事の忙しいフェイトさんは家を空けることが多いものの、それでもなんとか以前よりもずっと家族らしく暮らせている――と、思っている。
まぁ、そんなわけで僕もこの半年でそれなりに学生生活を楽しみながら過ごしているのだった。
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「それじゃあ行ってきまーす」
「あ、行ってらっしゃいエリオ……あ、あとね今日私お休みだから、早く帰ってきてくれたら私うちにいるよ? あ、で、でも別に早く帰ってきなさいって訳じゃなくて、エリオの自由意志は無視できないって言うか――」
今日は出来る限り早く帰ろう。
そんな決意をさせる見送りの言葉を背中に、僕はキャロを背負って学園へ向けて歩き始めた。
ちなみにキャロはまだ眠ったままだ。置き去ると言う選択肢がないわけでもなかったが、それはさすがに可哀想なのと、キャロはピンチになるとフリード通学を始めてしまう。ちなみに僕たちの通うザンクト・ヒルデ魔法学院においてフリード通学は全面的に禁止されている。というのも、一度キャロがフリードに乗ったまま教室に突入。奇跡的に一名の重傷者以外怪我人は出なかったものの教室内はヒドい有様で、それ以来フリード通学はシスター・シャッハのお怒りの言葉と共に禁止される運びとなったのだった。ちなみに唯一の怪我人は僕である。それ以来、学友の間で僕は『5−Bの救世主』と一時期呼ばれる事となったのだが、そこらへんははやく忘れてもらいたいところである。
「うーん、むにゃむにゃ……もっと食べれるよぉ」
「ははは、寝言は可愛いんだけどなぁ」
そんな学園に通うようになってからなにかとアグレッシブな活動が目立つ小さな破壊神キャロだが、僕の背中から聞こえてくる寝言は可愛らしいことこの上ない。ぜひともこの調子でしばらく過ごしてほしいものである。
「むにゃむにゃ……エリオ君を」
「ちょっと待って!? キャロ、どんな夢見てるの!?」
色々と気になる寝言だった。
夢の中のキャストにまで肖像権を持ち出すつもりはないが色々と自重していただきたいものである。
背中に感じるキャロの重みを感じつつ、いつもの交差点へと辿りつく、そこにはまるで当然のように僕たちを待つクラスメイトの姿があった。いつから待っていたのだろう、壁に背中を預け彼女は文庫本らしきものに目を落としている。
「おはよう、ルー」
「……おはよう、エリオ。キャロは、寝てるね」
僕の言葉から一拍おいて、返事が来た。文庫本を閉じ、こちらに視線を向けるのは紫の髪の女の子。
ルーテシア・アルピーノ。JS事件の際に僕たちの敵となって立ち塞がったことのある召喚師の少女がキャロと同じザンクト・ヒルデの制服を着てそこに佇んでいた。
彼女もまた、予定していた結末とは若干かけ離れていた顛末を辿った一人で、本来なら彼女は解放されたルーテシアのお母さん、メガーヌさんと一緒に隔離処分を受け、開発予定の無人世界へ送られる筈だった。
だけども、更正施設での評価や機動六課の人達の推薦もあり、より社会的な復帰を促すためになどなど、実に様々なお題目を重ねた結果、彼女は大幅な魔力封印を施されはしたもののザンクト・ヒルデ魔法学院の一生徒として日々を過ごしているのであった。
もちろん、メガーヌさんと一緒に近くに家を借りて住んでいるらしく。今ではフェイトさんが一応名目上はルーの監視者と言うことで家族ぐるみでお付き合いして貰ったりしているという訳だ。
さて、そんなルーテシアだが、彼女も学校に通うようになってからだいぶ様変わりしていた。出会った頃はあまり感情を表に出さない子――まぁ、いまでもそういう傾向はあるけど、それでも幾分か表情豊かになってきたと思う。
そんな彼女の変わり様は、とてもすばらしいものだと思うし、彼女が少しずつ感情を覚えていく姿は僕としても随分と感慨深いものがある。ただ、育ちの所為か若干世間の常識と外れてるところはご愛敬といったトコだろうか。
「キャロ……すごいね」
僕の背中にぐてーとへばりつくキャロの姿を見つめながら、そんな事を呟くルー。何がスゴイのか解らない僕が背中の方へ向けて首を巡らせると、ちょうどキャロの口の端から流れ出たよだれが僕の制服の右肩をものの見事に浸食している様を目にすることが出来た。
「うわぁ……」
とてつもなく、やるせない気持ちになってくる。キャロを背負ったままなのでよだれを拭うことも出来やしない。
「エリオ、じっとしてて」
そんな感じで黄昏れていた僕に、ルーが優しく声をかけてくる。見れば彼女は僕の正面からゆっくりとこちらに手を差し出している。もしかして、汚れを拭いてくれるつもりなのだろうか?
「え、えっと……汚いよ?」
「いいから、エリオは動かないで」
まるで脅迫のような言い方だ。そのままこちらへと手を伸ばしてくるルー。見ようによってはこちらの首を絞めに掛かるように見えなくもないが――いやいや、誰の得にもならない想像はやめよう。
そんなどうでもいい想像をしているうちに、ルーの両手は僕の肩の上を通り過ぎ、そのまま僕の頭を抱きしめるように腕を回してきた。……うん、なんだろうこれ? 僕の方が僅かばかり身長が高い所為かルーは必死に背伸びしてるし。なんというか、彼女がなにをしたいのかが解らない。
「あ、あのルー?」
「だっこ」
抱っこ、らしい。なぜだろう、言葉の意味は解るが話が噛み合っていない気がする。
「いや、あの……うん、なんで?」
とりあえず、なにが彼女をこんな突発的な行動に走らせたのかを知る必要がある。できるだけ可及的速やかにだ。なにしろ今の僕の状況はなんとも言葉にしにくい代物だ。まずは背中にキャロを背負っている。そして前からは抱っこと称したルーテシアからの抱擁だ。そして可愛らしい女の子二人に路上でサンドイッチされてる少年――僕だ。
ちなみにこの状況で第三者から白い目で見られるのは当然のことながら僕だろう。ていうか、なんでこんなことになってるのかなぁホントに。
「キャロばかり、ずるい……」
そんな僕の首にぶら下がったままぽつりと呟くルー。耳元で囁かれてるので息がくすぐったい。
「ん、ああ……まぁ、確かにそうだね」
まぁ、それは置いておいて、ルーの言い分もとりあえずは理解することが出来た。普段は親友と呼べるくらいに仲のよいキャロとルーテシアなのだけども、年齢が近いし同姓ということでか、彼女たちはここ最近機会があれば何かと競い合うことが多い。まぁ、その殆どは険悪なものではなく、今みたいに微笑ましい代物だ。つまるところルーはキャロが僕に背負われて登校しているのが、気に入らないのだろう。ルーが今僕に抱きついているのは、いわゆる一種の抗議行動のようなものだ。とはいえ、僕を間に挟んで競り合うのは勘弁してほしいところである。
「ほらキャロ! そろそろ起きなよ。この調子じゃ本当に遅刻しちゃうよ。ルーも、妙なところで張り合ってないで早く離れる」
身体を揺さぶって、キャロを起こすことにする。とりあえずキャロに自分の足で歩いて貰えば、基本的に素直なルーが僕に寄りかかるなんてことも起きないだろう。その証拠に、僕の言葉にルーはひどくあっさりと僕の首に回していた手を離して距離をとってくれる。だが、その際に「なんでそういう解釈するのかなぁ、もうそれは鈍感とかそんなレベルじゃなくて石木クラスだよ、マジで」とでも言いたげな表情で蔑まれた気がするけど、たぶん気の所為だと思う。うん、ルーはとてもよい子なんだ。
「うん……ふぁ……あれ? エリオくん、なんで服着てるの?」
「ははは、やだなぁ。原始人じゃあるまいし、人は服を着ているものだよ、キャロ」
けれど、おかげで背中の荷物からは解放されそうだ。あと不穏当な発言はスルーするに限る。
僕がパッと両腕を話すと背後で「うにゃあ」と突然支えを失ったキャロの悲鳴が小さく響くが、さすが元機動六課と言うべきか、なんなく地面に着地するキャロ。だけど運動神経だけならそこらへんの学生より飛び抜けていい筈なのに、偶に何もないところで転ぶのはなぜなんだろう。いつもパンツが見えて困るんだよなぁ、あれ。
「……あれは、計算」
「へ? ルールー、何か言った?」
「別に、何も……」
頭を捻っているとルーがなにかをボソリと呟いていたが、残念ながら僕の耳にまでは届かなかった。まぁ、本人が別にと言っているんだから、たいしたことじゃないんだろう。
「あ、ルーちゃん。おはよう〜、ってあれ? なんでルーちゃんがいきなりここに?」
「おはようキャロ。キャロは相変わらずだね」
微妙にズレた朝の挨拶を交わす二人。傍目から見ればおそらく微笑ましい光景なんだろうけど、今日は朝からまたずいぶんとドタバタしていた所為か、どうにもそんな二人のテンションについて行けそうにない。
それでもまぁ――
「それじゃあ、今日も元気に頑張っていこうか、エリオくんっ」
「学校……いこ、エリオ」
そう言って、こちらに差し出されるそれぞれの右手と左手。
それは僕の両手をとって、立ち止まることを許すことなく連れ去っていく。
偶には疲れることもあるけど――そんな日常を、僕は悪くないと思っている。
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いろいろと続く
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